プチケトンな食生活でも、ケトジェニックダイエットでも、単に過剰摂取している糖質をオフしてタンパク質の積極的な摂取をしていればよい、というものではありません。タンパク質の摂取と同時に1日20g以上の食物繊維の摂取も非常に大切な要素です。
糖質制限をしていると便秘になりやすい、タンパク質の摂取量を増やすと腸内の悪玉菌が増えやすいなどと言われることもあるようですが、それは間違ったやり方での話。
実際ケトジェニック生活を送る実験を自ら身体をはって!?いたしましたが、便秘になることはありませんでした。最初のうちは体が慣れていないせいもあったのか違和感を感じたこともありましたが、むしろ徐々に以前と比べて快腸に・・・!!薬に頼ることもたまにありましたのに、さっぱりとお別れできたのには感激でした。毎食1日20gの食物繊維量という目標値をクリアするために、微量ミネラルなどにも考慮しながら一食一食を考えていくと、今までの食生活でいかに栄養素が足りていなかったかを反省したほどです。野菜目標量をクリアするのにはまさかこんなにも野菜を食べるのかと改めて驚きました。
食べ過ぎてしまうという方も、普段の食事でも野菜類をはじめに食べると血糖値の急激な上昇を防ぐというメリットもありますし、満腹感も得られます。腸内の善玉菌のエサとなる水溶性食物繊維・排便促進と発ガン性物質の排泄を促進する不溶性食物繊維をバランスよく摂るよう心がけましょう。理想の比率は不溶性食物繊維:水溶性食物繊維=2:1です。ダイエット目的で主食を抜くなどした際には、肉や魚の主菜に野菜を中心とした副菜を追加するのがおすすめです。
余分な糖質をカットすることはカロリーの制限ではありません。ダイエットで気をつけるべきは糖質の量。脂質は高カロリーだから美容や健康には大敵と思ってしまうのは危険な考えです。過剰摂取している糖質をカットした際の効率の良いカロリー補充になりますし、生命の維持に必要不可欠な栄養素でもあります。摂取カロリーを減らすと、飢餓状態と勘違いした脳が消費カロリーを節約、結果代謝が下がり痩せにくく太りやすい体になってしまうのです。肌もぼろぼろになり、手足・顔のかさつきなど目に見える変化も生じてきます。
もちろん油脂をいくら食べてもいいというわけではありませんが、極端に減らす必要はなく、摂取する脂質の種類を見直しましょう。
オメガ3 |
体内での合成ができず、食品での摂取で補充する必要性のある脂肪酸。青魚に含まれるDHAやα-リノレン酸 |
1日2g以上の摂取が推奨。マグロやサバなどの青魚、えごま油・亜麻仁油・ヘンプシードオイル |
オメガ6 |
体内で合成できない脂肪酸。こちらは摂取量には注意が必要で逆に体へ負担になったり害を及ぼしたりする危険性があります。オメガ3とオメガ6のバランスの良い摂取を |
摂取量としてはオメガ3:オメガ6=1:1~4が理想とされています。ヘンプシードオイルはオメガ3:オメガ6=1:3と理想的なバランス! |
中鎖脂肪酸 |
糖質にかわるエネルギー源となるケトン体を体脂肪から作る機能を活性化。糖質をカットしている時には積極的に摂取したい脂肪酸。糖質制限では頭がぼーっとする、と思われている方は単純にこうした栄養素がたりていないことも原因の一つかも |
天然の食材の中で、中鎖脂肪酸が一番豊富に含まれるのはココナッツオイルです |
オメガ9 |
特に摂取量を決められているわけではありませんが、適度に摂取したい脂肪酸 |
オリーブオイルやアーモンドオイルなど |
ダイエット目的だけではなく、日々の健康や美容に気をつけている方も、プチケトンな食事法でご自身の食生活を見直してみてはいかがでしょうか?